今の差は

身体的能力の差でしかない。
私自身技術的な差などゲームになれば全く関係がないと思う。
身体的差を詰めろといって身体作りにいそしめといっているのでない。

野球は、それほど身体的な差がゲームに影響しないスポーツだと考える。最も差がつくのは、
相手との差にあきらめない心の強さと
その差を詰めるために常に工夫を怠らない鍛える姿勢
にあると思う。

プロになりたい選手は、自分を商品化するのだから、受け手市場になる。
相手が鍛えればここまでやれると踏めば、素質という巧みな言葉に置き換えて契約を交わす。
身体的なアドバンテージがある選手ならなおさらだ。
そのほとんどが大成しない。
これは現実だ。席数がないのだから仕方ないといってしまえばそうかもしれない。

野球指導というのは考え方をかえればおもしろい。
初めから指導者になりたいと思いその道を極めたい者に道がなく
プロを目指したがだめだった一種の挫折者によって指導者社会が形成されている。

その点、サッカーはいいシステムを作っているといつも思う。
経験と資格試験によっていえば一般人であっても上級レベルの指導者として認定される可能性がある。（現実はどうかはわからないが、大学生が上級指導者を目指しクラブチームで指導する現実を見るとそう考えても仕方ないと思う）

今の学校を含めた教育システムの中には、プロという個人事業主を育てる教育は基本的にない。だから受けての指名に踊り、足元が固まっていないのに素質という言葉を信じて厳しい現実を知る。

すべては自己責任なのだ。

またスタッフとして選手に良かれと思って行ってきたことも
感謝の気持ちを持たぬ選手には、苦痛を感じるおせっかいなのだ。
だから自らつぶれていく道を選ぶ選手は自分がつぶれる現実を学ぶことこそが彼らの今後の生き方にプラスになると考える。ある線以上は責任をもてないのだから仕方ない。

常に感謝の気持ちをもち、規則ある中で規則を守りながら躍進していく。これは資本主義の原則。
怠ったものの顛末は、ライブドア事件のようになる。

（競技者の遵守義務）
第4条 本連盟の加盟団体に所属する競技者は、寄附行為第3条に定める目的にのっとり、次に掲げる各号の実践に努めなければならない。
（1） 常に真摯な錬磨により、技術の向上に努めるとともに、旺盛なスポーツマンシップに基づいてプレーし、わが国野球の発展を目指すこと
（2） 常にチームワークを重んじ、責任感と協調性の涵養に努めるとともに、健康な身体を培い、心身ともに健全な人間形成の向上を目指すこと

この規程は重い。選手は常にこの精神で事にあたらねばならないのだ。